
【クラミジア】の用語解説
性感染症の原因となる細菌の一種
クラミジア科に分類される細菌のうち、特にクラミジア・トラコマティスとそれが原因で発症する性器クラミジア感染症や鼠径リンパ肉芽腫のことを指して「クラミジア」と呼ぶことが多い。
性器クラミジア感染症は「性病で最も感染者が多い性感染症」と言われており、男性は5割、女性は8割に自覚のある症状が現れず、気づかぬうちに周囲へ感染を広げながら不妊症の原因になるリスクを持っている。
感染経路は性行為やオーラルセックス、キスなどの粘膜接触であり、咽頭と直腸、男性はさらに尿道、女性は膣内に感染の危険性がある。
なお、性器クラミジア感染症と同じくクラミジアの感染が原因として発症する鼠径リンパ肉芽腫は、第四性病という肩書も持つ性病の1つであり、梅毒、淋病、軟性下疳に続いて名前が挙げられるほど多発していた性病だったが、近年ではほとんど感染例がないという。
自覚症状に乏しいため感染に気づくことが難しく、放置している間に体内の深いところまでクラミジア菌が侵入してしまうと、さまざまな臓器で炎症を起こしてしまう。
加えてコンドームを使用しても感染経路が生殖器だけではないため、完全な予防をすることは出来ない。
対策のためには、定期的な性病チェックを行ったり、不必要な粘膜接触を避けたりする、
などの方法が必要になるだろう。